人間関係が続かない
「友人と距離ができてしまう」「職場の人間関係がうまく築けない」
「恋人や家族との関係が長続きしない」「気をつかいすぎて疲れてしまう」――
人間関係の悩みは、多くの人が一度は経験するものです。
ですが、いつも同じパターンで関係がうまくいかなくなるとき、「自分に問題があるのでは?」と責めてしまう方も少なくありません。
そういう悩みが全て精神疾患に関わるわけではありませんが。実は、こうした“人間関係が続かない”背景には、こころの状態や精神的な負担が関係していることもあります。
人間関係が続かない原因と、関係する精神疾患・状態
◉ 社交不安障害
人前での会話や注目される場面に強い緊張を感じる「社交不安障害」では、人と接すること自体が大きなストレスになります。
「相手にどう思われているか気になってしまう」「嫌われたくなくて無理をする」といった状態が続くと、関係に疲れてしまい、自ら距離を取ってしまうことも。
◉ 発達特性(ASD・ADHD)
発達特性がある方は、人との距離感のとり方やコミュニケーションの仕方に独自の傾向があることがあります。
たとえば、空気が読みにくい、急に話題を変えてしまう、感情のコントロールが難しいなど。
誤解を招いたり衝突が起きたりしやすく、それが繰り返されることで人間関係が断続的になってしまうことがあります。
◉ うつ病
うつ状態では、気力や興味がなくなり、人と関わること自体が負担に感じられるようになります。
本当は関係を保ちたいと思っていても、連絡を返すのが億劫になったり、誘いを断ってしまったりすることで疎遠になることもあります。
◉ 境界性パーソナリティ特性
「相手に見捨てられるのが怖い」「近づきすぎて傷ついてしまう」というように、人間関係が“近づきすぎたり離れすぎたり”を繰り返してしまうことがあります。
感情の波が大きく、相手との距離をうまく保つのが難しいことが背景にある場合もあります。
人間関係の悩みも、こころのケアで変わっていけることがあります
「どうして人とうまく関われないんだろう」
「また同じパターンで関係が終わってしまった」
そうした思いを抱えていると、自信を失い、人と関わること自体が怖くなってしまうこともあります。
全ての人間関係の悩みが精神疾患に関わるわけではないですが、人間関係の苦手さやつまずきは、“こころの疲れ”や“生まれ持った気質”が影響していることも多く、それを知ることで、関わり方や自分の感じ方を少しずつ変えていくことができる場合があります。
一人で抱えず、ポラリスこころのクリニック国分寺に気軽にご相談ください。
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院長 萩原将孝
日本精神神経学会認定精神科専門医
厚生労働省精神保健指定医
日本医師会認定産業医