メニュー

不安障害(全般性不安障害・社交不安障害など)の症状・治療

 

 

1. 不安障害とは?

不安障害は、日常生活に大きな影響を与える精神的な病気の一つです。この障害は、過度に強い不安や恐れを感じることが特徴です。通常、人は緊張や不安を感じることがありますが、不安障害の場合は、その不安が異常に強く、長期間続くため、生活や仕事、学校などの活動に支障をきたすことが多いです。

不安障害を抱える人は、些細なことでも過度に心配したり、何もしていないのに恐怖を感じることがあります。例えば、「明日のテストがうまくいかないのではないか」とか、「街を歩いているときに何か悪いことが起きるのではないか」と、理由もなく強い不安を感じることがあります。

正常な不安と不安障害の違い

私たちは日常生活の中で、不安を感じることがあります。例えば、試験前に緊張したり、大事なプレゼンテーションの前に心配したりすることは、誰にでもあります。こうした不安は、「正常な不安」と言えます。なぜなら、適度な不安は自分を守るための「警告サイン」だからです。

しかし、不安障害の場合は、その不安が過度であり、不安のせいで生活に支障をきたすことがあり、仕事や学校に行けなくなったり、友人と会うことができなくなったりすることもあります。このように、正常な不安と不安障害の違いは、不安の強さや持続時間、そして不安が苦痛を伴い、生活に悪影響を与える事にあります。

精神的な症状と日常生活への影響

不安障害は、精神的な症状として「恐怖感」や「過剰な心配」を引き起こしますが、それが日常生活にも大きな影響を与えます。例えば、仕事や学校に行くのが怖くなったり、社交的な場面で緊張しすぎてうまく話せなくなったりします。これにより、社会生活において孤立感を感じることもあります。

また、身体的にも不安が影響を与え、動悸(どきどきすること)や手の震え、息切れを感じることがあります。これらの症状は、実際には危険な状態ではないのに、身体が「危険だ」と誤って反応してしまうために起こります。

2. 不安障害の主な症状と種類

不安障害の一般的な症状

不安障害の症状には、精神的な反応と身体的な反応の両方があります。精神的な症状としては、常に「何か悪いことが起きるのではないか」という過剰な心配や、突然の強い恐怖感が現れます。また、強い緊張や不安が常に頭の中に浮かび、休むことができなくなることがあります。

身体的な反応としては、動悸(胸がドキドキする感じ)や息切れ(呼吸が苦しくなる感じ)、手の震え、発汗などが挙げられます。これらは、体が過剰に反応することによって起こるもので、実際には危険な状況ではないことがほとんどです。

主な不安障害の種類

不安障害にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴的な症状があります。

  • 全般性不安障害(GAD)
    全般性不安障害は、何も特別な理由がなく、日常的に過剰な心配や不安を感じ続ける状態です。この不安は仕事や学校、家族、健康問題など、あらゆることに対して無理に大きくなり、休むことができません。
  • 社交不安障害(社交不安症)
    社交不安障害は、他の人と接することに強い不安や恐怖を感じる障害です。特に「他人にどう思われているか」が過剰に気になり、人前で話すことやグループでの活動が怖くて避けるようになります。
  • 特定の恐怖症(例:高所恐怖症)
    特定の恐怖症は、特定の状況や物に対して異常に強い恐怖を感じる状態です。例えば、高い場所が怖くて登ることができなかったり、暗い場所や動物に対して強い恐怖を感じたりすることがあります。

3. 不安障害の診断と治療法

治療法

不安障害は、治療を受けることで改善することが可能です。主な治療法には、薬物療法と心理療法があります。

  1. 薬物療法
    不安障害の治療には、抗うつ薬や抗不安薬が使われることがあります。これらの薬は、脳内の神経伝達物質の働きを調整し、不安を和らげる助けとなります。
  2. 心理療法:
    薬物療法がある程度効果が出てきたタイミングで、困っている症状に対しての行動療法を行いながら治療していきます。
  3. 生活習慣の改善と環境調整
    定期的な運動や十分な睡眠、バランスの取れた食事は、精神的な健康にも良い影響を与えます。また、環境を整えることも大切です。ストレスの少ない環境を作り、リラックスできる時間を持つことが助けになります。

4. 料金

当院は診断書等を除いて保険診療になります。料金の目安は初診の場合にはおおむね3000円から5000円、再診の場合には1500円から2500円程になることが多いです。料金の幅は血液検査や心理検査の有無によって変動します。また別途診断書を発行した場合別途料金がかかります。また院外薬局での調剤・お薬代が別途かかります。

院外薬局での調剤・お薬代はお薬の内容によって大きく変わりますが、2週間分で平均1000円から2000円程度が目安となります。

詳しくは料金についてをご参照ください。

 

5. 終わりに

不安障害は早期に治療を始めることで、症状を改善し、より良い生活を取り戻すことが可能です。もし、自分や周りの人が過度な不安を感じている場合は、専門家の助けを求めることが重要です。治療を受けることで、不安に支配されることなく、安心して生活できるようになります。

国分寺市の国民健康保険に関する報告書では、国分寺市は精神疾患の医療費が東京都の中でも高い傾向にあることも報告されており、症状がひどくなる前に受診することが大事になります。

ポラリスこころのクリニック国分寺では、不安障害に対する治療をサポートしています。あなたがより良い生活を送るために、一緒に取り組んでいきましょう。症状がつらいと感じたときには、いつでもご相談ください。

この記事を執筆した人
ポラリスこころのクリニック
院長 萩原将孝

日本精神神経学会認定精神科専門医

厚生労働省精神保健指定医

日本医師会認定産業医

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME