パニック障害について

1. パニック障害とは？ ～症状と特徴～

パニック障害の基本的な理解

パニック障害は、突然強い不安や恐怖を感じる発作が繰り返し起こる病気です。この発作は、明確な理由がなくても突然襲ってきます。発作が起こると、体にさまざまな不調が現れ、心臓が速く打ったり、息が苦しくなったりします。多くの場合、この発作は１０分以内でピークに達して、数分間で収まる事が多いですが、その間は非常に恐怖を感じます。

パニック発作の特徴

パニック発作は、突然始まり、急激に体に不調が現れます。たとえば、心臓がドキドキしたり、息苦しさを感じたり、手足が震えたりすることがあります。また、体が冷や汗をかいたり、吐き気がしたりすることもあります。これらの症状は、発作が収まると次第に落ち着きますが、発作を経験した人は「また発作が起きるのでは？」と心配するようになります。

2. パニック障害と一般的な不安との違い

日常生活に支障をきたすレベル

多くの人が日常生活の中で「ちょっと不安だな」と感じることはあります。しかし、パニック障害の人は、不安感が極端に強く、突然の発作が頻繁に起こります。そのため、普通の生活が送れなくなったり、仕事や学校に行けなくなることもあります。

不安や恐怖が強すぎる

一般的な不安感とパニック障害の違いは、その強さにあります。パニック障害では、不安や恐怖感が非常に強く、過度に感じるため、本人が「自分の身に何か重大なことが起きるのではないか」と心配してしまいます。このような状態が続くと、発作が再発する恐れが強くなります。

3. パニック障害の主な症状

パニック発作が起きる時の主な症状

パニック発作が起こると、体にさまざまな症状が現れます。主な症状は以下の通りです：

• 心臓が速く打つ、息苦しさ：心拍数が急に上がり、呼吸が苦しく感じることがあります。
• 手足の震え、めまい：手足が震えたり、ふらついたりすることがあります。
• 冷や汗や吐き気：体が冷や汗で濡れたり、胃が気持ち悪くなったりします。

発作後の精神的影響

パニック発作が収まった後も、不安や恐怖感が続くことがあります。「また発作が起きるかもしれない」という心配が強くなり、外出を避けるようになることもあります。これが続くと、発作を恐れて生活の範囲が狭まってしまい、仕事や学校に行くのが怖くなったりします。

4. パニック障害の原因とは？

パニック障害の発症原因

パニック障害の原因は明らかになっておらず、さまざまな要因が考えられています。その中でも、遺伝性やストレスなどの外的な要因が引き金になる事もあちます。

• 遺伝的な要因：パニック障害は、家族に同じ病気がある場合、発症しやすいことが分かっています。遺伝的な影響があるため、家族にこの病気がいる人は注意が必要です。
• ストレス：学校や仕事、家庭でのストレスが大きな原因となることがあります。特に大きな変化やプレッシャーがかかると、発作が起こりやすくなります。

誘発因子とは？

パニック発作を引き起こす要因を「誘発因子」と呼びます。これには、以下のようなものがあります：

• 仕事や学校のプレッシャー：過度のプレッシャーや緊張状態が、発作を引き起こすことがあります。
• 過労や睡眠不足：体が疲れすぎていたり、睡眠が十分に取れていなかったりすると、発作が発生しやすくなります。
• カフェインやアルコール：カフェインやアルコールの摂取も、発作を引き起こす原因になることがあります。

5. パニック障害の治療法

パニック障害の治療方法

パニック障害の治療には、以下の方法が有効です：

• 薬物療法（抗不安薬や抗うつ薬）：パニック発作を抑えるために、薬を使うことがあります。抗不安薬や抗うつ薬は、神経の働きを安定させ、発作を減らす手助けをします。
• 心理療法：認知行動療法や暴露療法が効果的とされています。暴露療法は、恐怖を感じる状況に少しずつ慣れていく方法で、恐怖や不安への対処を身につけることで症状の改善を目指す治療です。認知行動療法は、不安を引き起こす思考パターンを見直し、現実的な考え方に変えることで症状を改善する治療法です。
• 生活習慣の改善：規則正しい生活を心がけることや、睡眠をしっかり取ること、リラックスする時間を作ることが、発作を予防するのに役立ちます。

治療の進め方

パニック障害の治療は、専門の医師と相談しながら進めていきます。自分に合った治療法を見つけることが大切です。また、家族や友人のサポートも非常に重要です。治療には時間がかかることもありますが、焦らず、少しずつ改善を目指していくことが重要です。

6. 料金

当院は診断書等を除いて保険診療になります。料金の目安は初診の場合にはおおむね3000円から5000円、再診の場合には1500円から2500円程になることが多いです。料金の幅は血液検査や心理検査の有無によって変動します。また別途診断書を発行した場合別途料金がかかります。また院外薬局での調剤・お薬代が別途かかります。

院外薬局での調剤・お薬代はお薬の内容によって大きく変わりますが、2週間分で平均1000円から2000円程度が目安となります。

詳しくは料金についてをご参照ください。

 

7. まとめ ～早期発見と治療の大切さ～

早期に症状を自覚し、医師に相談

パニック障害は、早期に気づいて適切な治療を受けることで、改善が期待できます。国分寺市の国民健康保険に関する報告書では、国分寺市は精神疾患の医療費が東京都の中でも高い傾向にあることも報告されており、症状がひどくなる前に受診することが大事になります。

ポラリスこころのクリニック国分寺では、パニック障害に対する治療をサポートしています。あなたがより良い生活を送るために、一緒に取り組んでいきましょう。症状がつらいと感じたときには、いつでもご相談ください。