頭痛
「頭が重い」「こめかみがズキズキする」「朝から頭が痛くて仕事に集中できない」――。
頭痛は多くの方が経験する身近な症状ですが、病院で検査を受けても「異常なし」と言われ、原因がわからないまま悩んでいる方も少なくありません。
実は、頭痛のなかにはこころの不調が影響しているケースもあります。
精神的なストレスや気分の変化が、身体の症状として現れることがあるのです。
精神疾患と関連する頭痛のパターン
◉ うつ病
うつ病では「気分の落ち込み」「意欲の低下」だけでなく、身体の不調(身体症状)として頭痛を訴える方も多くいらっしゃいます。
特に「頭が締めつけられるような重さ」「ずっと鈍い痛みが続く」といった訴えが多く、
鎮痛剤を使っても改善しないこともあります。
うつ状態では、脳の働きに変化が起き、痛みの感じ方が過敏になるともいわれています。
◉ 不安障害・パニック障害
強い不安や緊張が続くと、自律神経が乱れ、筋肉がこわばることで頭痛が起きやすくなります。
「心配ごとがあると頭が痛くなる」「人前に出る前に頭痛がする」という方は、ストレスによる影響が考えられます。
パニック障害では、発作のあとに頭痛や倦怠感が出るケースも見られます。
◉ 心身症
ストレスや不安・心の葛藤が、身体症状として現れることがあります。
頭痛の他にも、胃痛や動悸、吐き気など、さまざまな症状が出るものの、明確な身体の異常は見つからないというのが特徴です。
「痛みがあるのにわかってもらえない」と孤独感を抱く方もおり、こころのケアがとても大切になります。
◉ 双極性障害
双極性障害の方でも、気分の波と連動して頭痛を訴えるケースがあります。
躁状態のあとや、うつ状態への移行期に身体症状として頭痛が出やすくなることもあります。
気分の変化に気づく手がかりとして、「頭痛のタイミング」を記録しておくことが有効なこともあります。
「頭の痛み」はこころのサインかもしれません
身体的な病気が見つからない頭痛は、決して「気のせい」ではありません。
こころと身体は密接に関係しており、こころが疲れていると、身体が先に「しんどい」と教えてくれることもあるのです。
何度も繰り返す頭痛、薬が効かない頭痛、検査で異常がないけれどつらい頭痛――。
そんなときは、こころの状態にも目を向けてみることが大切です。
当院では、身体の症状の背景にあるこころの問題についても丁寧に伺いながら、適切なサポートを一緒に考えていきます。
「この痛み、もしかして…」と思ったら、どうぞポラリスこころのクリニック国分寺へお気軽にご相談ください。
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院長 萩原将孝
日本精神神経学会認定精神科専門医
厚生労働省精神保健指定医
日本医師会認定産業医