気持ちが落ち込む
なんとなく気分が晴れない。
理由ははっきりしないけれど、元気が出ない。
ふとした瞬間に「自分はダメだな」と感じてしまう。
こうした「気持ちの落ち込み」は、誰にでも起こりうるこころの変化です。
しかし、それが長く続いたり、日常生活に影響を及ぼすようであれば、こころの病気が関係している可能性があります。
私たちが日々感じている「気持ち」は、ストレスや体調、過去の経験、人間関係など、さまざまな要因によって揺れ動きます。ちょっとした失敗で一日中落ち込んでしまったり、大切な人との別れで深く悲しんだりするのは、ごく自然なことです。
けれども、「気持ちが落ち込んで、何をしても楽しめない」「疲れているわけでもないのに、何もやる気が起きない」といった状態が長く続くようであれば、うつ病の可能性があるかもしれません。
うつ病は、気分の落ち込みや意欲の低下だけでなく、睡眠の乱れ、食欲の変化、集中力の低下、自責感など、さまざまな症状を伴います。中には、「自分がいなくなった方がいいのではないか」といった思いにとらわれてしまう人もいます。
また、「適応障害」では、ある特定の出来事――たとえば職場の異動、人間関係のトラブル、進学や引っ越しといった環境の変化――に対して、強いストレスを感じ、「気持ちが落ち込む」「不安で仕方がない」といった症状が出てきます。
ほかにも、「双極性障害」では、気分の落ち込みとうつ状態に加えて、時に気分が高ぶりすぎる“躁状態”が現れることがあります。このような病気では、ただ「落ち込んでいる」ように見えても、その裏に気分の波が隠れている場合があります。
つまり、「気持ちが落ち込む」という症状は、さまざまな精神疾患の初期サインである可能性があるのです。
だからこそ、「最近ちょっと変だな」と感じたときには、自分だけで抱え込まず、ポラリスこころのクリニック国分寺へご相談ください。
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院長 萩原将孝
日本精神神経学会認定精神科専門医
厚生労働省精神保健指定医
日本医師会認定産業医