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戸締りや手洗いなどを何回もしてしまう

「玄関の鍵を何度も確認しないと落ち着かない」
「手を洗ってもまだ汚れている気がして、繰り返してしまう」
「火を消したか不安で家に戻ってしまう」――

こうした行動は、誰にでも一度は経験があるかもしれません。
けれども、それが生活に支障をきたすほど頻繁になっている、やめたくてもやめられないという場合、
こころの病気が関係していることがあります。


関連する精神疾患:強迫性障害

このような状態にもっとも深く関係しているのが、強迫性障害です。

強迫性障害は、不安や恐怖に駆られて、「特定の確認や行動を繰り返さずにはいられない」状態を指します。
以下のような症状が代表的です:

  • 戸締りや火の元を何度も確認する(確認行為)

  • 繰り返し手を洗う、消毒する(洗浄行為)

  • 特定の順序や回数で物事を行わないと落ち着かない

  • 「これをしないと悪いことが起こる気がする」という考えが頭から離れない

これらの行動は、不合理だと本人もわかっていて、やめたいと思っていても、「不安に耐えきれず繰り返してしまう」のが特徴です。


他にも関係する状態

◉ 自閉症スペクトラム症
先を見通すことの苦手さなどが背景にあり、決まった確認や行動がルーティン化している場合もあります。
「いつも通りにできないと不安」「順番を守らないと気持ちが悪い」といった特徴があり、環境の変化に弱い傾向も見られます。


「自分でも変だと思ってる」でもやめられない――それは、こころの苦しさの表れです

強迫的な行動は、決して「性格の問題」や「意志の弱さ」ではありません。
脳の働きやこころの状態の影響で起きる、れっきとした症状です。

何度も確認してしまう自分を「おかしい」「迷惑だ」と責めてしまう方も多くいらっしゃいますが、
まずは「自分が今、不安を感じているんだ」ということに気づくことが第一歩です。

強迫症状には、薬物療法や暴露反応妨害法など、効果が期待できる治療法があります。
「こんなことで相談していいのかな」と迷う必要はありません。
少しでも気になることがあれば、ポラリスこころのクリニック国分寺へどうぞ気軽にご相談ください。

関連する疾患

強迫性障害

自閉症スペクトラム症

この記事を執筆した人
ポラリスこころのクリニック
院長 萩原将孝

日本精神神経学会認定精神科専門医

厚生労働省精神保健指定医

日本医師会認定産業医

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