不安感がある
理由はわからないけれど、なんだか不安。
心がざわざわして落ち着かない。
小さなことが気になって仕方がない――。
こうした「不安感」は、誰にでも起こる自然な感情です。
ただし、それが日常生活に支障をきたすほど続いたり、自分でコントロールできなくなってきたときには、こころの病気が関係している可能性があります。
不安は「こころの防衛反応」――でも、暴走するとつらくなる
不安とは本来、私たちが危険から身を守るために備わっている大切な感情です。
「このままじゃまずいかも」「何かよくないことが起きるかもしれない」と感じることで、人は準備したり、慎重に行動したりできます。
でも、この不安が必要以上に強くなったり、理由もなく続いたりするようになると、こころと体に大きな負担をかけるようになります。
精神科では、このような過剰な不安が関係する症状を「不安症(不安障害)」と呼び、いくつかのタイプに分かれます。
不安感と関係する主な精神疾患
◉ 全般性不安症(GAD)
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特に理由がないのに、日常生活全般についての過剰な心配が続く状態。
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「うまくいかなかったらどうしよう」「また何か起こるかも」と、四六時中気が休まらない。
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身体にも影響し、肩こり、胃の不快感、動悸などが出ることも。
◉ パニック症(パニック障害)
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突然強烈な不安発作(パニック発作)が起こる。
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動悸、息苦しさ、めまい、死ぬかもしれないという恐怖を伴う。
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発作が「また起こるのでは」と不安になり、外出が怖くなる人も。
◉ 社交不安症(社交不安障害)
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人前で話す、注目されるなどの場面で、極端に緊張・不安を感じる。
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「失敗したらどうしよう」「笑われたらどうしよう」といった思考が止まらず、人との関わりが苦痛になる。
◉ うつ病
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不安はうつ病の一部症状としてもしばしば現れます。
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特に「先のことを考えると不安でしかたない」「根拠のない不安が朝から強い」といったかたちで出ることがあります。
「不安」を我慢しすぎないでください
不安感が強い方ほど、「こんなことで不安になる自分が悪い」「気にしすぎだ」と自分を責めてしまいがちです。
でも、不安はコントロールできないときもある、心の自然な反応です。
一人で抱えず、「最近ずっと不安でしんどいな」と感じたら、どうか我慢せずに相談してみてください。
必要に応じて、薬によるサポートや、不安に対処する考え方・習慣を見直すなど、不安とうまく付き合う方法はあります。
不安感に悩む方はまずポラリスこころのクリニック国分寺へご相談ください。
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院長 萩原将孝
日本精神神経学会認定精神科専門医
厚生労働省精神保健指定医
日本医師会認定産業医