やる気が起きない
「やらなきゃいけないことはあるのに、どうしても手がつかない」
「朝、目が覚めても起きる気がしない」
「今まで楽しかったことが、どうでもよくなってしまった」
そんなふうに、「やる気が起きない」状態に陥ったことはありませんか?
人は誰しも、時には疲れて「何もしたくない」と感じることがあります。
でも、それが何日も、あるいは何週間も続くようであれば、こころの不調が背景にあるかもしれません。
最もよく関連しているのが、うつ病です。
うつ病では、気分の落ち込みや不安感だけでなく、「興味や喜びの喪失」が強く出ることがあります。
今まで楽しく感じていた趣味や仕事、家族との時間ですら、「どうでもいい」と感じてしまうのです。
また、やる気が出ない状態は、「適応障害」でもよく見られます。
職場や学校、人間関係などで強いストレスを受けたとき、「これ以上がんばるのは無理」という形で、体や心がブレーキをかけてしまうのです。
他にも、「双極性障害」の“うつ状態”では、うつ病と同様のやる気のなさが現れます。
ただし、この疾患には一時的に気分が高揚し、活動的になりすぎる“躁状態”もあるため、治療には慎重な見極めが必要になります。
さらに、近年注目されている「ADHD(注意欠如・多動症)」でも、「やりたいのに行動に移せない」「先延ばしばかりしてしまう」といったかたちで、やる気の問題が現れることがあります。
これは、意欲がないのではなく、脳の実行機能がうまく働かないことが原因の一つと考えられています。
つまり、「やる気がない=怠けている」と見なされがちですが、実はそうではなく、脳やこころの働きが変化しているサインであることが多いのです。
やる気が出ないのは、あなたが弱いからではなく、こころが「これ以上無理しないで」とSOSを出しているのかもしれません。
やる気が出ないことにお悩みの方はまずポラリスこころのクリニック国分寺にご相談ください。
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院長 萩原将孝
日本精神神経学会認定精神科専門医
厚生労働省精神保健指定医
日本医師会認定産業医